SIGNAL GO ROUND

なにげない景色の中には、すべて何かしらの理由が存在します。それは、都市も建築も同じように。人が培ってきた歴史であり財産でもある町の特徴を見つけ出す事がその町の魅力を引き出します。
特徴的な景観と雰囲気を持つ長者町は、どこか名古屋らしい空気を感じさせてくれます。町の歴史や成り立ち方を紐解きながら、長者町でしかない作品とする事で、町の骨格を顕在化します。都市の魅力を作り出します。

PLACE|愛知県名古屋市
TIME|2010
SPEC|アート
PART|制作

EXHIBIT|あいちトリエンナーレ2010

1|長者町100mグリッド

名古屋中心部の都市計画は、歴史上100mグリッドを基本として作られています。その町の中でも、整然と16分割され中高層建物が面的に広がる錦2丁目(長者町)の街区は、名古屋の歴史を感じられる街区です。

2|信号のない町”ONE WAY CITY”

広い幅員を持ちながら、全ての道路が一方通行になっている交通規制も、車のまち名古屋らしい風景と言えます。この一方通行の規制は、荷揚げや荷下ろしの頻度が多い長者町の商いにはとても適しています。道路の両側を駐停車を可能とする事で、まちの商いを支えています。また、すべてが一方通行であり、信号機もありません。

3|長者町ループの発見

一方通行を規制通りに巡回すると1街区を周回できるループを発見!

4|長者町ループ、セカンドの発見!

さらにもうひとつ、セカンドループを発見!

5|8の字(∞)による都市を形成?

ふたつのループを繋ぎ合わせる事で、長者町の全貌が把握できる8の字(∞)ループの動線が出来上がります。そういえば、名古屋の市章も8(八)だった!!?

6|8の字(∞)ループが長者町会場の動線に?!

8の字(∞)の動線は長者町地区を網羅すると共に、長者町地区で行われる展示・企画を一筆書きのようになぞることができます。
(参考:プレイベント「長者町プロジェクト 2009」

7|信号のない町に作る”会場を巡る信号”を設置!

信号のない長者町に、会場を巡る為の信号を設置します。この信号は、赤と青の光がそれぞれ逆回転に飛び、歩道上部に手をかざす事で、手の表裏が赤と青の光で照らし出されます。この光に従って会場を巡る事で、全会場を巡る事が可能です。